京都へ煎茶道具の買取へ】道具に宿る想いと、人と人をつなぐ一日の記 - 名古屋市の骨董品買取専門店

骨董品買取BLOG

2025/11/27骨董品買取BLOG

京都へ煎茶道具の買取へ】道具に宿る想いと、人と人をつなぐ一日の記

【京都へ煎茶道具の買取へ】道具に宿る想いと、人と人をつなぐ一日の記録

本日は、朝早く名古屋を出発し、京都へ煎茶道具の買取に伺いました。
今まで数えきれないほどの骨董・煎茶道具を見てきましたが、今日のご依頼は特別なものがありました。
それは、ただ「道具を手放す」という行為ではなく、長い年月を共に過ごした家族の歴史を、次の世代へとつなぐための一歩だったからです。


■ 静かな京都の街並みと、ひとつのご家族の物語

伺ったのは、京都らしい落ち着いた町並みの中に佇む一軒のご自宅。
玄関には季節の花が飾られ、家主の方の丁寧な暮らしぶりが自然と伝わってきます。

ご依頼主様の話では、今日査定する煎茶道具は、亡くなられたお祖父様が大切にしてこられたもの。
戦後の混乱期、仕事の合間に少しずつ集めたもので、茶席に呼ばれたときは必ずこの急須と茶托を持参していたそうです。
「祖父はね、この急須で淹れるお茶が一番美味しいって、よく言ってたんです。」
そう語るご依頼主様の目には、懐かしい思い出が浮かんでいました。


■ 手のひらに感じる“時代を生きた重み”

査定のため、ひとつずつ丁寧に道具を手に取りました。
使い込まれて黒く艶の出た急須、煎茶盆の端に残る小さな擦れ、丁寧に保管されていた木箱の墨書。
それら全てが、お祖父様の日常と共に時を重ねてきた証です。

古い煎茶道具には、人が使ってきた時間の気配が確かに残っています。
それは鑑定士として評価する部分であると同時に、道具に宿る“物語”として大切に扱わなければならないところでもあります。


■ 買取とは、思いを受け継ぐ仕事でもある

査定後、ご依頼主様はゆっくりと頷きながらこう言われました。
「祖父が大切にしてきたものが、また誰かの役に立つなら嬉しいです。」

骨董の買取という仕事は、ただ値段を付けるだけではありません。
使われてきた時間、家族と過ごした記憶、道具に込められた想いを受け、次につなぐ役目があります。

今日のご依頼は、改めてそのことを実感させてくれました。


■ 京都の空の下、帰り道で思ったこと

帰り道、夕暮れの京都の空を見上げながら、ふと心が温かくなりました。
お祖父様が愛した急須や茶器が、次の持ち主のもとでも大切にされる未来を想像すると、
それは単なる買取以上の価値を感じさせるものです。

今日のような出会いがあるからこそ、私はこの仕事を続けたいと思えるのかもしれません。


■ 東海・関西での煎茶道具買取はお任せください

煎茶道具は、急須・茶碗・茶托・茶棚・鉄瓶・唐物盆・香炉など、種類も歴史も奥深い世界です。
大切にされてきた道具ほど、丁寧に鑑定し、次の持ち主へ橋渡しすることが必要です。

当店では、名古屋・愛知を中心に東海全域はもちろん、京都・大阪など関西エリアの出張査定も対応しております。
遺品整理・蔵整理などもお気軽にご相談ください。

骨董品買取専門店名古屋本店
公式サイト:https://kaitori-art.com/
電話:0120-066-932


今日のご縁に心から感謝いたします。

© 名古屋市の骨董品買取専門店