【10年間放置のままのうちに買取行きました】 - 名古屋市の骨董品買取専門店

骨董品買取BLOG

2025/01/12骨董品買取BLOG

【10年間放置のままのうちに買取行きました】

こんにちは。名古屋骨董品買取の専門店です。今日は少し胸が熱くなるような、心に残るエピソードをご紹介させていただきます。

それは、ある日突然、10年間放置された「ぐちゃぐちゃ」の家からいただいた買取の依頼でした。依頼を受けた時、「まさかこんな状態のものに価値があるのだろうか」と不安もありましたが、現地に足を運ぶと、その思いは一瞬で変わりました。

家の中に入ると、まるで時間が止まったような空気が流れていました。家具は埃に覆われ、長年誰にも触れられることなく、暗くひんやりとした空間に放置されていたのです。でも、私はその時、「ただの物」ではなく、それぞれの品物が持つ歴史や記憶が感じられるような気がしました。

古びた木製のテーブル、少し欠けた陶器、そして少し色あせた絵画。どれも一度は誰かの手で大切にされたものたち。壊れかけている物の中に、どれほど多くの物語が詰まっているのか、想像もつきませんでした。

その家の持ち主は、長い間、仕事や生活に追われる中で、物を整理する暇もなく、気がつけばすべての物が無造作に積まれていました。しかし、引越しを機にようやく整理を始めることになり、私たちに依頼をしてくださったのです。

「何年も放置してきたけど、どうしていいかわからない。ただ、誰かに見てもらいたい。」その方の言葉からは、深い孤独や悔い、そして愛おしさがにじみ出ていました。
一つ一つの物に触れるたび、私はその背後にある「命」を感じました。ほとんどが放置され、傷んでいるにもかかわらず、そこには確かに価値が宿っていました。
例えば、割れた陶器の一部が、実は有名な作家による作品だったこと。絵画の隅に見つけたサインは、まさに名画家のもので、その価値が今でも息づいていること。私はその瞬間、心の中で「ありがとう」とつぶやきました。この物たちは、決して無駄にされるべきではないと強く感じたからです
物には、所有している人々の手の温もりや時を刻む音が宿っています。私たちが普段目にする「価値」というのは、単なる価格だけではありません。その物がどれだけ多くの物語を持ち、どれだけ多くの人に愛されてきたのか。そんな目に見えない価値を見つけることが、私たち専門家の仕事だと思っています。

そして、私たちがその物たちに新しい命を吹き込むことで、持ち主が再び心の中でその品々を大切に思える瞬間を作る。それが私たちの誇りです。

10年間放置され、ぐちゃぐちゃに積み重なった物の中には、単なる「古いもの」ではない、深い意味が込められていました。それらを整理することで、持ち主の方も心の中で何かが解き放たれ、少しだけでも前に進む力を得られたのではないかと思います。

そして、私たちの手に渡ったその品々は、再び新たな場所で誰かの心を動かすことになるでしょう。それこそが、物に宿る「命」だと信じています。


今回の買取を通して、私は改めて「物には命がある」ということを実感しました。人々の思い出が、時間を超えてその物に宿り、誰かの手に渡ることで、また新たな物語が生まれていくのです。

もし、あなたの家にも放置されたままの骨董品や思い出の品があれば、ぜひ一度私たちにご相談ください。その中には、あなたがまだ知らなかった価値がきっと眠っています。

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